掴む者と失う者

人類の最初の一歩を踏んだアダムとイブ。アダムは神に従い、イブは蛇の誘惑に負け、善悪を知る禁断の果実を口にしたことで、悪の存在から善を磨き知る対の世界が始まった。神は善という光の世界で人類を生かすのか、悪という闇の世界で人類を生かすのか、惑わしの魔に打ち勝つことが出来れば、人類はエデンの園を追放されずに済んだ。大きな過ちを犯したイブから生まれたカインとアベルは共に大きくなり、兄のカインは疑い深く、嫉妬深い農夫となり、弟のアベルは素直で善良な羊飼いとなり魂を込めた日々を送った。神に最善で最良のものに愛込めて捧げたアベルに、神は応えるように、ひと際輝く愛を与えた。カインは自分に最善で最良なものを与え、余り物を神に捧げた。カインはアベルの待遇に嫉妬心が抑えきれず、神さえ憎みアベルを殺した。
『自分こそが、神に愛されるべき存在。それをアベルが邪魔をした。』

現代の人類はカインの子孫だ。
努力の矛先を間違い、素直で善良な者の待遇を逆恨みし、平等論を逆手に手柄を横取りし、着飾った姿に酔いしれる。人の善良心や命さえも、金の天秤に掛け、血にまみれた大層な服を着て、血にまみれた生臭い食事をして、暮らしを優雅に立てている。
その暮らしを羨み、軍需産業の教育に勤しみ横並びのカインが育成される。

時に神はいたずらをする。
アベルの子孫を形成し、この世にそっと送り込む。


この世は光と闇のシーソーゲーム

社会衰退化の元凶は自己愛擁護の異常性が産み出した

見極めれない人間力の低さ

自分の生きる周囲を見渡して、自己愛者が居ないと思えばそれは同化してるだけに過ぎない。本来、自己愛は脳の成長と共に満たされ、利他愛に芽生えることが出来るが、現代社会の闇がこの流れを許さない。7:3(利他:自己)の割合の社会構成が、自然な地球バランスであるが、現在反転し3:7(利他:自己)の割合となっている。自分に向ける愛が良いか悪いかという解釈自体が一過性の感情論であり、解決に至らない空論である。本来人間が持っている原始的な愛は善良心の深部から湧き出るものであり、自己枠で留まるような貧相なものではない。人の脳は単純ではない。低級霊の媒体となれば生涯、高層媒体にはなれないのと同じように、思考回路に高い思想を通し、脳内を構築するのか、低い思想で構築するのかが、脳育に最も重要である。

脳と魂は比例する

魂の存在に対し、死んだら無になるという物的信仰は非現実的である。何万年も昔から魂の存在は暮らしの中心思想であった。魂の存在を否定したところで、たかだか戦後80年間ほどである。脳の源は魂である。脳が精神に作用し感情を揺さぶる。学歴を左右する、計算力、記憶力、言い訳力の反復訓練の脳筋が優位になると、魂が脳を使うスペース確保の為、ストップを掛け、最も最適なペースとクオリティで脳と精神の成熟をさせる調整を行う。時に、ガイドスピリットが環境要因を利用しストップを掛ける事もあるほど、脳育は重要である。平和社会に欠かせない相互補完の関係性の原石を磨く教育が人も社会も向上させる。軍需資本家の詰め込み教育では脳の可能性が潰され、精神の成長も壊され、集団、評価依存に最適な家畜が出来上がるだけである。良い子ちゃん仮面に世界は救えない。自分の本性を知る道が、自分の生きる幸福論であっていい。だが、柵の外を傷付けてまで、羊の群れを擁護する必要はない。社会的責務は精神階層で果たせる階層が違う。では一体、偽善とは何なのか、正義とは何なのか。

天を仰ぎ見て、善を習い  魔に習い、人を喰らう鬼と化す

悪魔のシェアハウス
ベビーベットに寝かされた女の子は目が覚めた、自分を迎えに来た声が泣き声に変わり、絶望のまま追い返された。何度も『ママ』を呼んだが、その声は、目の前の誰かに届く訳も無かった。少し大きくなると、弟が出来た。可愛くて仕方がない。しかし、接近禁止命令が出て、自由に話すことも歌う事も禁止された。「おまえは弟を憎む」その理由で、弟の母親の膝に乗る事も笑う事も禁止された。私は卑しく、頭の悪い子。もう少し、大きくなると弟が壊した物は私が壊したことになって、家に入れて貰えなくなった。お腹が空いても、私は食べたことにされ、姉から妬まれた。私は頭が悪いから、きっと何も覚えていないのだ。そう呪文のように何度も呟いたが、夜、咳き出すように涙が止まらなかった。そのうち、光の中からメリーゴーランドが現れ、悪魔に心を渡さなければ、いつか幸せになれる気がした。家から一歩外に出ると、優しさで世界が溢れていた。先生も正しい事を教えてくれる。人に大切なのは成績じゃない。思い遣る心だと。明るい世界に嬉しくなって、たくさんの思い遣りをたくさん届けるように毎日大きく動き出した。歌を歌いながら、大声で笑いながら。誰かの何かの役に立てることがこんなに幸せなんて。気付いたら多くの大人が私を良い子だと家に伝えてくれた。でも、その度に私は何度も殴られた。理由はいつものように分からない。きっと私の頭が悪いからだ。

正しい事を教え、優しさを与えてくれた大人たちの偉大さは、後の女の子の人生を大きく変えた。

悪魔を知っているからこそ、光で生き抜くことが出来る。

悪魔と光のシェアハウスあなたならどうする?

掴む者と失う者:努力せず、答えばかりを自分の外に求め、表面に隠れた真実に心配らず、確かめもせず、情報の上塗りをする者は得るより多くを失い。おごらず高ぶらずに、冷静沈着に果たすべき学びを積む者は、失うより多くを継続して得ることが出来る。

この世は神が仕掛けた、光と闇のシーソーゲーム

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