
たましいに刻まれた二人の物語。
幼い来音と千音は、美しい自然に囲まれた村に住んでました。
野山を駆け回るのも、野花を摘みに行くのもいつも一緒。明けても暮れても二人は、飽きることなくいつも一緒でした。
どちらかが、悲しい時は二人とも悲しくなり。どちらかが嬉しい時は二人とも嬉しくなりました。それだけ二人は特別な存在だったんです。
「大人になっても、ずっと一緒だよ。」
その約束を、大切にしながら二人は、大人へと立派に成長していきました。大人になっても、飽きる事などなくて、自分の片割れの様に愛していました。
来音は、千音の為に、指輪を自分で作りました。想いのこもった大切な指輪です。指輪に宿る、鉱物の精霊たちは二人の純愛に心からの祝福を込めたマジックを指輪に込めてくれました。不思議な能力のある精霊たちは、指輪を受け取る来音に、こう言い残しました。「たましいも誓いの指輪も輪っか。愛の指輪か、ただの金の指輪か。見定める時が来る。」

さて、来音は、村中にお知らせをして、千音にサプライズプロポーズの準備に追われていました。千音は、頼まれものがあり、隣の村まで出かけていました。
夕暮れ時、千音が帰ってくる頃です。あらかじめ夕食は一緒に食べる約束をしていましたから、きっと村に帰ったら一目散に笑顔で、来音の元に駆け寄ってくるはずです。

しかし、千音は帰ってきません。
来音は、時間が過ぎる毎に、嫌な予感しかしませんでした。
そのうち、止める村の人たちを払いのけ、隣の村に続く森に、入っていきました。
もうすっかり、夜になった森には、獣が出る為、みんな、千音と来音が心配でたまらなくて泣いていました。
「一体、千音は何しに行ったんだよ!」そう切り出した、村人に誰も、答えれませんでした。
何故なら、「誰に何を頼まれたか」誰も知らなかったからです。
一体千音に、何が起こったのでしょう。
続く
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